
保証人なしでも賃貸は借りられる?保証人がいない高齢者の住まい探しを解説
保証人がいないと賃貸は借りられないのではないか。
高齢の親や障がいのある家族の住まい探しを前に、そんな不安を抱えている方は少なくありません。
結論からいうと、保証人がいなくても賃貸住宅を借りることは可能です。
現在は家賃債務保証会社を利用する契約が広く普及しており、親族などの連帯保証人を立てずに契約できる物件もあります。
ただし、「保証人なし」「連帯保証人不要」とされている物件でも、保証会社の利用や審査が必要になる場合があります。また、連帯保証人とは別に、緊急時の連絡先として「緊急連絡先」を求められることもあります。
そのため、保証人がいないからといって住まい探しをあきらめる必要はありませんが、物件ごとの契約条件や保証会社の利用条件を確認しながら探すことが大切です。
確かに、かつては賃貸契約の際に親族などの保証人が必要とされる場面が多くありました。
しかし、現在では保証会社の利用が広がり、保証人なしの賃貸や連帯保証人不要型の契約など、住まいを確保するための選択肢も増えています。
一方で、高齢者や障がい者などの住宅確保要配慮者にとっては、保証人の有無だけでなく、家賃の支払い能力や緊急時の連絡体制、入居後の見守りなどが住まい探しの課題になることがあります。
こうした場合には、保証会社だけでなく、住宅セーフティネット制度や居住支援法人などの支援を活用することも選択肢の一つです。
この記事では、保証人なし賃貸の基本から、保証会社の仕組み、高齢者や障がい者が利用できる公的な支援制度、契約前に確認しておきたいポイントまで整理します。
本人と家族が自分たちに合った方法を知り、安心して住まい探しを進めるための参考にしてください。
保証人なし賃貸の基本と高齢者・障がい者の現状
賃貸借契約で求められる保証人や連帯保証人は、借主が家賃などを支払えなくなった場合に、契約内容に基づいて債務を負担する役割を担います。
特に連帯保証人は、家賃だけでなく、契約内容によっては原状回復費用などについても責任を負う可能性があります。そのため、親族であっても引き受けてもらうことが難しく、保証人がいないことが賃貸住宅を探すうえでのハードルになる場合があります。
一方、現在の賃貸市場では、個人の連帯保証人に代わって家賃債務保証会社を利用する契約が広く普及しています。保証会社を利用することで、親族などの連帯保証人を立てずに契約できる物件もあります。
ただし、「保証人なし」「連帯保証人不要」と表示されている賃貸物件でも、保証会社の利用や審査が必要になるケースがあります。保証人なしであれば無条件で入居できるという意味ではないため、物件ごとの契約条件を確認することが大切です。

■保証人と緊急連絡先は役割が違う
保証人がいない状態で賃貸住宅を探す際に、混同しやすいのが「連帯保証人」と「緊急連絡先」です。
どちらも賃貸契約の際に求められることがありますが、その役割は大きく異なります。
連帯保証人は、借主が家賃などの債務を支払えなくなった場合に、契約内容に基づいて支払いの責任を負う立場です。
一方、緊急連絡先は、本人と連絡が取れない場合や急病・事故などが発生した際の連絡先として登録されるもので、緊急連絡先になったことだけを理由に家賃などの支払い義務を負うものではありません。
また、家賃債務保証会社は、借主が家賃などを滞納した場合に、保証契約で定められた範囲について貸主などへ立替払いを行います。ただし、保証会社が立替払いをしたからといって借主の支払い義務がなくなるわけではなく、その後、保証会社から借主へ請求されることがあります。
| 種類 | 主な役割 | 家賃等の支払い責任 |
|---|---|---|
| 連帯保証人 | 借主の債務を保証する | 契約に基づき負う |
| 家賃債務保証会社 | 契約範囲内の家賃等を保証する | 立替後は借主へ請求される |
| 緊急連絡先 | 急病時や本人と連絡が取れない場合などの連絡先 | 原則として負わない |
このように、「保証人がいない」ことと「緊急連絡先がいない」ことは別の問題です。
保証人なしで契約できる賃貸物件であっても、緊急連絡先を求められる場合があるため、誰を登録できるのか事前に確認しておくと住まい探しを進めやすくなります。
■高齢者・障がい者は保証人以外の不安も確認されやすい
高齢者や障がい者などの住宅確保要配慮者の場合、保証人の有無だけが住まい探しの課題になるわけではありません。
貸主や管理会社が、家賃の継続的な支払いに加え、単身生活中の急病や死亡、緊急時の連絡体制、入居後の生活状況などに不安を感じ、入居に慎重になるケースもあります。
そのため、高齢者や障がい者が保証人なしで賃貸住宅を探す際には、保証会社を利用できるかだけでなく、緊急連絡先や見守り、必要に応じた生活支援など、入居後の支援体制についても整理しておくことが重要です。
家族がいる場合には、どこまで支援できるのかをあらかじめ整理しておくとよいでしょう。家族だけで対応することが難しい場合には、自治体の相談窓口や居住支援法人などに相談し、利用できる支援を確認する方法もあります。
| 項目 | 貸主側が抱きやすい不安 | 本人・家族が意識したい対応 |
|---|---|---|
| 家賃支払い | 長期滞納や支払い遅延 | 収入状況や支払方法を整理する |
| 健康・緊急時 | 急病や死亡、連絡が取れないことへの不安 | 緊急連絡先や見守り体制を整える |
| 生活状況 | 近隣トラブルや生活上の問題への不安 | 必要に応じて家族や支援機関と連携する |
保証会社を利用できる物件を探すことに加え、緊急時の連絡体制や入居後の支援について準備しておくことで、人だけでなく貸主側の不安を減らし、住まい探しを進めやすくなります。
保証人がいない本人・家族が検討できる主な選択肢
保証人がいない場合でも、現在は家賃債務保証会社を利用して賃貸契約を結べる物件があります。
保証会社を利用する契約では、入居者が家賃などを滞納した際に、保証契約の範囲内で保証会社が貸主などへ立替払いを行い、その後、入居者へ請求します。
ただし、保証会社を利用すれば必ず連帯保証人が不要になるわけではありません。物件や保証会社、審査結果などによっては、連帯保証人や緊急連絡先を求められる場合もあるため、申込前に契約条件を確認することが大切です。
審査の流れは、申込書の提出と本人確認書類・収入が分かる資料の提出を行い、数時間から数日で結果が出ることが多いとされています。
初回保証料や継続保証料、月額保証料などが設定されている場合があり、金額や支払い方法は保証会社・契約内容によって異なります。その後は毎年または毎月で追加の保証料が必要になることが一般的です。
「連帯保証人不要」や「保証人なし」と表示されている賃貸物件でも、保証会社の利用が契約条件となっている場合があります。
このような契約では、保証人探しの負担が軽くなる一方で、保証料がかかることや、滞納時には保証会社から督促を受ける可能性がある点に注意が必要です。
また、保証会社を利用する場合でも、緊急連絡先などを求められることがあります。そのため、家賃だけでなく、保証料や更新料、解約条件、原状回復に関する特約なども事前に確認することが大切です。
そのため、家賃だけでなく、更新料・解約条件・原状回復の特約などを事前に丁寧に確認することが大切です。
高齢者や障がい者など、住まいの確保に配慮が必要な方は、「認定家賃債務保証業者」の利用も選択肢の一つです。
2025年10月に施行された改正住宅セーフティネット法では、住宅確保要配慮者が利用しやすい家賃債務保証業者を国土交通大臣が認定する「認定家賃債務保証業者制度」が創設されました。
認定家賃債務保証業者は、住宅確保要配慮者との保証契約について、緊急連絡先を親族などの個人に限定しないことや、家賃債務に関する保証人を求めないことなど、一定の基準を満たした事業者です。
保証人がいない高齢者や障がい者にとって、こうした制度は住まい探しを進める際の選択肢になります。ただし、認定家賃債務保証業者であっても、申し込めば必ず保証を受けられるという意味ではありません。利用できる保証会社や契約条件について、不動産会社や居住支援法人などに確認しながら住まい探しを進めることが大切です。

| 方法の種類 | 主な特徴 | 注意したいポイント |
|---|---|---|
| 保証会社利用 | 連帯保証人なしで契約できる場合がある | 保証料や審査条件を確認 |
| 連帯保証人不要型賃貸 | 保証会社の利用が条件となる場合がある | 物件ごとの契約条件や特約を確認 |
| 認定家賃債務保証業者 | 住宅確保要配慮者が利用しやすい保証制度 | 利用できる事業者や契約条件を確認高齢者や障がい者などの住宅確保要配慮者を対象とした公的な支援として、国は住宅セーフティネット制度を整備しています。 |
この制度では、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録や、家賃と家賃債務保証料等の低廉化、住み替え費用への補助などが用意されています。
対象となるのは、高齢者、障がい者、子育て世帯、低所得者など、住まいの確保について特に配慮が必要とされる方です。
登録住宅や支援内容は自治体ごとに異なるため、国土交通省の住宅セーフティネット制度の情報提供システムや自治体の案内を確認しながら検討することが大切です。
次に、自治体独自の家賃保証支援や入居支援のしくみがあります。
多くの自治体では、住宅セーフティネット住宅や居住サポート住宅に入居する高齢者や障がい者等に対して、家賃債務保証料、見守り等にかかる費用、住み替え費用の一部を補助する制度を設けています。
また、障がい者グループホーム等の入居者に対し、家賃の一部を助成する制度を実施している自治体もあります。
こうした支援は、所得要件や入居先の種類など細かな条件が定められているため、必ずお住まいの自治体の福祉担当窓口や住宅担当窓口で最新の内容を確認することが重要です。
さらに、住まい探しや入居後の生活について、相談を受け付ける公的な窓口や団体も整備されています。
各地域には、高齢者の総合相談窓口である地域包括支援センターや、障がい福祉の窓口、生活困窮者自立支援窓口などが設置されており、住まいと福祉の両面から支援を受けられます。
加えて、都道府県が指定する居住支援法人が、住宅情報の提供や入居調整、見守り等の支援を行っている地域もあり、国土交通省の公表する一覧から存在の有無を確認できます。
相談の際には、収入や現在の住まいの状況、希望する条件などを整理したうえで、住まいと生活の不安を具体的に伝えることで、より適切な制度や支援先を紹介してもらいやすくなります。
| 支援の種類 | 主な内容 | 相談先の例 |
|---|---|---|
| 国の制度の活用 | 住宅登録や家賃等の低廉化 | 国土交通省関連情報サイト |
| 自治体独自の支援 | 家賃補助や保証料助成 | 自治体の住宅・福祉窓口 |
| 相談・伴走支援 | 住まい探しと生活支援 | 地域包括支援センター等 |
保証人なしの賃貸審査で確認されるポイント
保証会社の審査に通らない場合はどうする?

保証人なしでも安心して賃貸を借りるためのチェックポイント
まず意識したいのは、毎月の家賃が収入に対してどの程度の割合になるかという点です。
また、家賃だけでなく管理費や共益費、水道光熱費、医療費なども含めて家計全体を確認しておくことが大切です。
そのうえで、収入を証明する書類や貯蓄額が分かる資料を事前にまとめておくと、家賃債務保証の利用場面でも説明しやすくなります。
資金面の準備とあわせて、高齢者や障がいのある方にとって生活しやすい住環境かどうかを丁寧に確認することが重要です。
具体的には、段差の少なさやエレベーターの有無、日常的な通院や買い物の動線など、日々の暮らしを思い浮かべながら条件を整理していきます。
さらに、家賃債務保証の利用が前提となる契約では、更新時の保証料や緊急連絡先の取り扱いなど、入居後も継続して負担できる内容かどうかを確認しておくと安心です。
こうした点を書面で控えておくと、家族間での認識合わせもしやすくなります。
入居後の安心を高めるためには、連絡体制や見守りの仕組みを事前に整えておくことが有効です。
国土交通省が紹介している住宅セーフティネット制度では、居住支援法人などが見守りや生活支援、家賃債務保証等を通じて、住宅確保要配慮者の入居を支える役割を担っています。
また、自治体や居住支援団体の中には、定期的な安否確認や緊急時の連絡先となる見守りサービスを提供しているところもあります。
本人と家族で、誰がどのような場面で連絡を受けるかをあらかじめ話し合い、連絡先一覧を作成しておくことで、突然の体調不良や災害時にも落ち着いて対応しやすくなります。

| 項目 | 貸主側の主な不安 | 家族が意識したい対応 |
|---|---|---|
| 家賃支払い | 長期滞納や支払い遅延 | 収入状況や支払方法を整理 |
| 健康状態 | 急病や死亡事故 | 見守り・緊急連絡体制を整える |
| 生活状況 | 近隣トラブル等 | 必要に応じて生活支援につなぐ |
保証人なし賃貸についてよくある質問
まとめ
保証人がいない場合でも、保証会社の利用や公的制度を活用すれば、賃貸をあきらめる必要はありません。
特に高齢者や障がい者の住まい探しでは、家賃負担や収入、見守り体制などを丁寧に整理することが大切です。
当社では、保証人なしの賃貸相談から制度の活用方法、物件選びや契約内容の確認まで、本人とご家族に寄り添いながらサポートします。
「自分たちだけでは不安」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
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